現代社会において人々は効率性を重視するあまり、娯楽の映画でさえ2倍速で鑑賞するなど、無駄を許容する余裕を持たない。しかし井上氏は、一見無駄と思えるような情報「ノイズ」にこそ創造性を発揮するヒントが隠れていると、人文科学という学問分野の観点から主張する。彼のトークは、AIが発達し、効率性が重視され、ノイズを削ぎ落とす傾向にある現代を生きる私たちに、ノイズに向き合う価値を見つめ直すきっかけを与える。
慶應義塾大学文学部教授・社会言語学者 Professor at Keio University, faculty of Letters, Department of Humanities and Social Science (Literature) / Sociolinguist 慶應義塾大学文学部教授。同大学法学部、文学部卒。同大学院修了。文学博士。2018年から2024度までは慶應義塾中等部長(校長)も務める。社会言語学・英語学を専門とし、過去にはNHK番組「おもてなしの基礎英語」に講師として出演した経験も。現在は「いのほた言語学チャンネル」にてYouTube活動もしている。